悪魔の囁き

　ある日のこと。

　砂漠を横断中、また例のものに出くわしてしまいました。




　あ。


　いや、わかってはいるのです。入ってもどうにもならない事くらい。

　しかし、まだ見ぬ何かの誘惑。

　行けば何かがあるかもしれない。

　冒険者の宿命とも言える好奇心。

　いってみな？

　行けばわかるさ！

　悪魔の囁きが聞こえます。




　んで、あっさりとそんな誘惑に負けます。

　やめておけばいいのに。




　好奇心に勝てずアクマン寺院へと突入。

　いまだ帰る方法は知りません。




　それを含め探索を開始しますが、不用意に歩き回れる程警戒の緩い場所ではありません。

　早速モンスターに遭遇。


　すると、好奇心という名の悪魔の囁きに反して、逃走を促す闇の精霊。

　この図式だと闇の精霊の方が良い奴になってしまう感じですけど、コイツは自分自身の身を案じているだけなのかもしれません。




　しかーし。

　ウォリアーたるもの戦わずして敵に背を向ける事など許されません。

　とりあえず殺る気を見せて挑みかかりますが、案の定勝てる要素が見つかりません。




　そうこうしている間に状況はどんどん悪化。




　結局、一体も倒すことなく逃走開始することになってしまいました。

　まあ・・・こうなる事も事前に分かっていた気もするんですけど。




　周囲に目を配りつつバタバタと走り回っていると、なにやら意味ありげな場所を発見。

　近づいてみるとこれが出口らしいのです。


　お！なるほど。ここがこの地獄の脱出口なのかと喜んだのもつかの間・・・




　背後からごちーん。

　転倒させられそのまま昇天とあいなりました。

　見事に砕け散る魔力水晶。

　しっかりデスペナルティも頂きました。


　だからほら、やめておけばいいのに。

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