無垢な二人
太陽の光の記録書のもとへ。

こんどこそ本が開ける筈・・・
開けましたね。
辺りに何やら神聖な旋律が響き渡り、開いた本からは光が溢れ出るという粋な演出付き。
この本、どうなってるんですかね?

そんな仕掛けよりも兎に角中身です。
月の闇の記録書の主人公がべディルの英雄であったように、こちらの記録書の主人公はガネルの英雄。
ブロリナ女王様のお話ですね。
共に英雄と呼ばれるお二人ですが、幼いころはブロリナ女王の方が精霊力(?)が上だったそうでして。
幼少期から比べられてしまうというのは些か残酷な話に聞こえますが、それだけ二人の力が幼いエルフの中でも突出していたという事なのでしょう。
要は、目立ちまくっているお子さんだったと。

後にガネルの英雄と呼ばれる少女と、同じく後にべディルの英雄と呼ばれる少女は、大の仲良し。
まあ、大人の見立てなんて勝手なもんですので、それをまったく気にしない幼い二人。
なんとも微笑ましいお話ですわね。

そんな仲睦まじい二人は実の姉妹の様であったそうです。
しかし、永遠だと思っていた・・・とか、いきなり雲行きが怪しくなってきちゃいましたが・・・

あーね。
永遠に続くかと思われた二人の友情を黒い災いがすべて壊したと。

そして、この時カーマスリビアを救う大活躍を見せたと言われているべディルの英雄が去り、残されたブロリナ女王が今の地位に就いたという事になるのですね。
しかし、女王となったガネルの英雄とカーマスリビアに仇をなす存在となってしまったべディルの英雄が幼馴染どころが大の仲良しだったという事実。
こいつは少々都合が悪いと考えたカーマスリビアの聖人たちは、その事実を隠すようになっていったそうです。

うーん。
正直、へっぽこさん的には聖人たちの意向なんてどうでも良くてですね。
親友がカーマスリビアを去り、アヒブの長となってしまった。という物凄くヘビーな運命を背負わされた挙句に女王の地位に就いたブロリナ女王のお気持ちの方が心配ですけどね。
あと、今回も黒い災い事件の時にべディルの英雄がなぜカーマスリビアを去らなければならなかったのか。何があったのか?という点については何もわかりませんでしたね。
本当、一体何がどうなっちゃったんでしょ?

と、
太陽と光の記録書に夢中になっていたへっぽこさんの背後にいつの間にやら誰かの気配が・・・

うわっと!
ブロリナ女王様じゃございませんか。
一体こんなところで何をなさって・・・
そりゃこっちの台詞?
そうかもしれませんね。
でも、あの、怪しいスパイ活動とかをしているわけではありませんのでね。
カーマスリビアの歴史を勉強中と言いますか・・・

