一筋縄では行きません

でも、へっぽこさんが母親の差し金であるというのは、既にバレバレみたいですので、ここは素直に話をするしかないですね。

そうなんですよ。
手紙のやり取りを感知した母上さまがですね、証拠を掴んでやろうと画策したという訳なんです。
で。
わたくしを差し向けたという訳なんでございますよ。

その話を聞いたシシさんは、大層呆れたご様子。
そして、母親に伝言を頼みたいとの申し出がありました。
伝言?
何を伝えれば良いのですかね?

もし、手紙のやり取りの証拠をあの母が握ったら、セドリックさんがひどい目にあう。
だから、へっぽこさんには適当な事を言ってこいという訳ですね。

あーね。
あの母君に証拠を握られた日には、そりゃ辛い目に遭わされてしまうでしょうね。
ところで、わたくし。
すでにあの母君に絡まれて辛い目に遭っているんですが。
そりゃ自分で何とかしろってですか。そうですか。

という事で、背後より娘を監視する母君ムーアさんのところへと戻り、シシさんに言われた通りにご報告。
でもね。
こういうタイプの人がすんなり人の話を聞くわけがないんですよねぇ。

お前マジか。マジで言っとんのか?
はは。へそで茶がわくねぇ。
なんて心情が顔面からあふれ出ちゃっている感じのムーアさん。

なんでへっぽこさんが叱られているんですかねぇ・・・。
いくら娘が大事だと言ってもね、最早モンスターなんちゃらのレベルじゃないですか。
もうね。どうしたら良いのでしょう。

