母と娘

その思いが強すぎるせいか、だんだんと訳の分からない事を口走る様になってます。

ついには、へっぽこなウォリアーを悪党呼ばわり。
つか、なんで?
わたくしだって、いきなり娘さんを託されても困るんですけど。

・・・。
わたくし、なにか金品の様なものを頂きましたでしょうか?
ろくな報酬を頂いてない様な気もするのですが・・・

釈然としない気持ちを抱えながら、この様子をシシさんに伝えます。
笑いごとじゃないですって・・・ねぇ。

そうですよ。聞こえてました?
そりゃ、どこまでも善人かと言われれば・・・微妙なところではありますが。
だからと言って悪党だなんてねぇ。

しかし、そんな厄介な母親でも、娘を思うが故という気持ちはしっかりと伝わっている様です。
ま、あんな様子では、村で厄介者扱いされているというのは納得ですけども。

でも、シシさん的には母の思いは思い。
それとこれとは別と言う考えの様です。
そりゃそうでございますわね。

そして、シシさんは既にここを去る決意も固めていらっしゃるそうな。
ああね。
お母さまの為にも、もちろんシシさんご本人の為にも。
その方が良いのかもしれませんねぇ。

で?
ここを離れるにはどうすれば?
ふむ。
あ。
丁度良い具合にその道のプロに知り合いがいますね?
ほら、イリーガルな貿易商さんが。
ローハン君の時と同じように、またあの方に頼めば良いんじゃないですかね?

