そして、何も得ぬまま投げ出される

　引き続き、ジョレル氏とへっぽこウォリアー、どちらが有名かなんて何の利益にもならない事を聞いて回るお仕事。




　次はこちらのご婦人。

　いきなり妙な質問をされて、若干訝しんでいる感じにも見られますが・・・




　なんと、へっぽこさんの名を知っているそうな。

　あら。

　でも、顔まではご存じない様ですね。


　いやいや。どういった意味で名をご存じだったのかちょっと気にはなりますが。

　インタビューに答えて頂きありがとうございました。




　最後に話を伺ったのは、剣の修行で忙しそうなこちらの少年。

　いきなり変な質問をぶつけられた彼からも、何それ？と言うあたりまえの反応が返って来ました。




　私自身も何を聞いているんだかと思いながら聞いていますので、なるべく当たり障りが無いようにご説明致しますが、彼の反応は希薄です。


　・・・。


　いやね。

　ご存じないなら別にそれで構わないんでございますよ。




　しかし、本当は知っていたそうでして。


　大人をからかうとは大層舐めたガキ困ったお子で御座いますわね。

　へっぽこさん自慢の大剣スキルでもぶちこんで稽古の一つでも付けてやりましょうか。




　とにかく、少年が言うには、ジョレル氏もへっぽこさんもこの地域の為によく働いてくれた人物だと聞いているそうです。

　ジョレル氏はともかく、へっぽこさんは大した仕事を成し遂げたとは思っていないんですけどね。


　ま、地味な仕事でもがんばっとるね！と見てくれていた方は存在するという事でしょうか。


　てことで、ジョレル氏の不毛な依頼はここで完了。

　ジョレル氏に報告する段となりましたが・・・続く依頼を見る限り碌でもない結果しか待っていなさそうですわね。




　実際に報告してみますと、やはりこの反応。

　どうしても自分の方が上であるという評価が出ないと納得しない様です。


　・・・。

　もうね。あんたの方が凄いで良いですよ。




　そして、またまた繰り返される謎理論。

　貴方がそう言うもんだから、第三者の話を聞きに行ったというのに。

　これじゃ全く意味がないじゃない。




　インタビューの結果があまりに納得行かなかったせいでしょうか。

　ついに彼は頭に来てしまいました。


　妙なやる気を出し、さらなる功名心を発揮させるジョレル氏。


　ああね。

　でもま、貴方がそう思っている間は、この地域の為に一所懸命働くでしょうから、それはそれで良いのかもね。




　で？


　・・・。


　おわりかよ！



　結果、謎のマウンティング男子ジョレル氏に中途半端に絡まれただけというね。

　ま、何も得られた感じはしませんけども、ジョレル氏から解放されただけで良しとしますか・・・