強き新女王

しかし、仕えるべき主を失った精鋭部隊は降伏するしか道はなかったようです。
主を排斥したブロリナ女王もまた、王家の人間に違いないのですから。

そして、新たな主となったブロリナ女王は、彼女たち先代女王精鋭部隊にアイネルの名を再び与えたそうでございます。
・・・。
これについては様々な思惑が感じられるところですが、一言で言えばそれはそれは重い仕打ちだと言わざるを得ません。

そんなアメリアの名を再び与えられた彼女達に剣を持たせたブロリナ女王。

そして、先代女王時代の名匠に与えられた罪。

・・・。
いやぁ・・・鬼ですね、ブロリナ女王・・・
しかしこれも、国家を率いる者として当然負わなければならない運命なのか。

妹姫を殺され、親友であるその犯人ウィオレンティア・オウダーに囚われてしまったブロリナ女王の受難も相当なものですが、このオフィリア・アイネルさんの受けた仕打ちも想像を絶するものです。

しかし何故、ガネルとベディルはここまで争う事になってしまったのでしょう。
それこそ数えきれない悲劇を生み出してしまう程・・・

そして、遂にオフィリアさんの口からはっきりとした言葉で「帰った方がいい」と聞かされました。
微かな笑みをたたえ、静かに語る彼女。
へっぽこウォリアーの背筋に冷たいものが走った瞬間でした。

