古代精霊ナクとアヒブ

　少しもへっぽこウォリアーの顔を見ることのないまま、語り続けるギャンブラー。




　ナクの楽園であるというこの場にへっぽこさんを呼んだのは、一体何を伝える為なのか？

　それとも目的は別なところにある？のか・・・




　嘘か本当か、へっぽこさんがカーマスリビアの英雄だという事を知らなかったヘロンさん。

　てことは・・・その事実をアタラクシアさんから聞くまで、その辺に居るただの冒険者だと思われていたって事なんでしょうか？


　てことは・・・

　アヒブの側ではへっぽこさんの事を指名手配みたく扱ってるんじゃないか？皆に顔を知られちゃってるんじゃないか？と変に心配していたんですけど、別にそんな感じでもなさそうですわね。

　それはそれで良かったですよ。




　で？

　へっぽこさんが何故オーディリタにという質問に答える間もないまま、話は古代精霊ナクについてに変わってしまいました。


　あんたがカーマスリビアの英雄だってんなら、当然ナク神様の事（話）は知ってんね？と。


　まあ、それほど詳しいって訳ではございませんが、キャサリン姫の足跡を追っている時にちょこっとナク神様についての話は聞きましたけど。




　そうそう。

　娘たち（ベディル）をよろしく的なそのお話ね。

　そう言い残し、カーマスリビアから去ってしまったんですよね？ナク神様は。




　そんな経緯があったからなのか、ナク神様は全てのアヒブが慕う存在だと。

　へぇ。そうなんですか。


　てか、またオドラ教（？）の教理の話になってますが、オドラって一体なんですか？

　アヒブが信奉する神様？宗教？教祖？




　しかし、オドラについての問いかけは見事に流されてしまうへっぽこさん。


　ああ、そういえばアタラクシアさんは・・・？

　って、ここまで来て、寝てんのかい。

　まったく豪快な方ですねぇ・・・




　ついでだからへっぽこさんも休んだらどうだ？


　・・・休むぅ？


　いやぁ・・・特に先を急いでいる訳ではないんですけどね。

　だからと言って休んでいる場合なのか？と。


　でもま、屋根の上にあがって景色を見ろっていう話ですから、何か見せたいものでもあるのか・・・な？