粘る男

とりあえず、依頼主であるアジェルリンさんにもう一度話を聞かなければなりません。

借金の棒引きを条件に、一生働くことを誓約したという契約書を見たあとでは・・・
正直なところ、この涙はお芝居なのではないかと思ってしまいます。

とにかく、契約書の内容を見る限り、カルフェオンに帰るのはむりっしょ?とご報告してみます。

するとこの方、アヒブの言い分を信じるのか!なーんておっしゃいます。
てかね。
契約書があるってのもそうなんですけど、この件に関してへっぽこさんは、どちらの肩を持つとか無いですよ?
あと、あるとすれば、どちらが合理的な事を言っているか。
それだけです。

なので、どうして信じてくれないの?とか言われましてもねぇ・・・
逆に、アヒブが嘘を付いている。不当な契約を結んだ。って証拠がありますか?

そもそも、どうしてアジェルリンさんはそんなに借金を抱えていたの?
その辺もお伺いしませんと。

ああね。
うーん。うーん。とか言い出しちゃいましたよ。
それにアヒブの担当者の方は、莫大な借金とおっしゃってましたけど?
なんかその辺も食い違ってますわよね?

そりゃね。多くの場合、借財の具体内容なんて他人に言いたかないもんだとは思いますが。
にしても、どうにかしてくれと依頼して来ているわけですし。
その辺はちゃんと話して頂かないとねぇ・・・


具体的な話をして下さらないのであれば、これ以上お助けする事はできませんわよねぇ・・・。
が。
続く依頼には、「彼を助けてあげよう」とか書いてありますが?
嘘でしょう?
まぁ・・・こういう話の流れになってしまった以上、助けるしか方法はないんでしょうねぇ。
しかし、助けるったって・・・ね?
どうすりゃいいのやら。

