フリに弱い男

それを取ってきてくれと依頼された訳ですが・・・

ほらね。
匂いを嗅いじゃならん!とか言われると、影武者さんの悪い病気が始まるんです。
何故だかわかりませんけど、嗅ぐなよ!絶対嗅ぐなよ!なーんてフラれると、どうしても乗ってしまいたくなる悪い癖があるみたいなんですよね。

一回だけなら・・・OKじゃないと思うんですけどねぇ。

見た目は別に怪しくもなんともないお花ですが、なにやら甘ったるい香りがしたそうな。
その香りを嗅ぐと、体がだるくなり・・・頭がボーっと。
・・・。
やっぱり嫌な予感がしますね。

するとまた謎の暴走が始まりました。
もうちょっと嗅いでみよう?
もうね。
やめといたほうが良いに決まってるんですけど。

今度は、謎の開放感に包まれ胸がドキドキ。
香りを嗅いだだけでこの症状って、やはりやばい花ですよね?これ。

しかし時すでに遅し。
もはや影武者さんの暴走は止まりません。
さらに花の香りを嗅ぎにいっちゃいます。

ここまで来ると、空をも飛べる気分になっちゃった!
ああね。
これは完全に飛んじゃってますね。
別の意味で。

こうなったら結末を気にしても仕方ありません。
行くところまで行くだけです。

最終的には、宙を舞えるんじゃないかと思うほど体が軽やかになったへっぽこウォリアーの影武者さん。
ま、そういう感覚ってだけで、実際に飛べる訳じゃないと思いますが。
と、やっとここで、これ以上花の香を嗅ぐのはまずいと思いとどまれたようです。
辛うじて理性が残っていた様で良かったですよ。
では、さっさと教祖様にお花をお届けしましょうか。

が。
やっぱり手遅れでした。
なんというか、同じパターンというか。
まーたこれ、ぶっ倒れちゃう感じっすか?

