戦の現実
行方不明の甥御さんが死亡者リストに載っているかどうか、リストを確認してくるという非常に嫌な役回りのお仕事です。

この先を上がった所にそのリストがあるらしいのですが、なんだか重い足取り。
もしリストに名があったら、依頼主にどう伝えよう。そればかりが何度も頭を巡ります。

それでもあまり持ち合わせていない勇気を振り絞って死亡者リストの前へと進み出るへっぽこさん。
すると其処には戦の現実をまざまざと感じさせるような悲惨な光景が広がっていました。
戦いが起こっている以上、犠牲者があるのは当たり前。
しかし、それが目の前に突きつけられれば改めて考えさせられるものがあります。

兵士たちの亡骸の前に置かれた死亡者リスト。
手に取るのにも結構勇気が必要な物体に思えます。

傍らでリストを眺める兵士も無言。
その様子、その醸し出す空気がこの紙切れの重大さを物語っている様です。
しかし、ここまで来て引き返す訳にもまいりません。
ただリストに名が無いことだけを祈り、確認してみると・・・

あああ。
なんだか力が抜けました。
見落としなんかじゃないですよね?
いまのところ依頼主の甥御さんは無事(?)なご様子。

いやいや。本当に良かった。
まったく下手な討伐依頼よりも気合の要る任務ですわ。

ですが、個人的な安堵で大喜び出来ないこの場の雰囲気。
ただ静かに退散する他ありません。
そしてこの時、死亡者リストという知識を獲得出来ました。

さて、ご報告は何とも晴れやかな気分で。
甥御さんリストに載って無かったよ!とご報告。
これには依頼主もホッと胸を撫でおろした様子でした。

彼が最後に言った言葉に全ての気持ちが集約されている感じがします。
良かったですね。
へっぽこさんはともかく、本当、天に感謝ですよ。
でもですよ?
となると・・・
甥御さん・・・どこ行っちゃったんでしょうね?


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