抵抗の意思

　さてさて、話はツンタの種を求める任務へと戻ります。


　向かった先はラ・オデルエリアの少し北。

　実はトゥーロ族の副族長だという、カルテール・タンクタさんの居るツンクタにほど近い場所にある砦（？）です。




　ここには、オドラの巫女だというヤヌナさんがいらっしゃいます。

　以前お会いした時には、知識がたりねーぞ？と言うことで、口をきいてすらもらえませんでしたが。

　今回は様々な旅を経た末の訪問ですので、無視されちゃうような事はありません。


　第一、この度のへっぽこさんの手には、トゥーロ族の未来を左右する（？）ナクシオンの妙薬が握られているのでございます。


　てか、妙薬をお渡しする相手は副族長じゃないのね？

　ヤヌナさんにお渡しするんですか。




　んじゃま、とりあえず。


　薬を見るなり、「こ！これは・・・！」的な反応を頂きましたが・・・


　ん？

　ナクシオンの妙薬って・・・完全な治療薬みたいなものじゃないんすか？

　一時しのぎ？


　あら・・・。




　この様子をすぐ後ろで見ていたノタンタさん。

　トゥーロ族長に逆らう者として、苦痛に喘ぐ当人な訳ですが・・・


　この方に、ヤヌナさんの方からへっぽこさんは敵ではないと事情を説明して頂きました。


　でも・・・以前お会いした時にもヤヌナさんあなたは盛大に無視して下さいましたが、ノタンタさんとはお話してますのでね。


　特に食いつかれたりはしないと思いますけど。




　しかし、ノタンタさんの抱える苦しみは相当深刻なものみたいですね。

　警戒する元気も無いそうな。

　あらぁ・・・。




　それでも、トゥーロ族長のツンクタを捨てるという決断は、容認出来ない！とおっしゃる彼。




　セペルに言われるがまま、このツンクタの地を捨てるなどありえない！と繰り返しおっしゃいます。


　ま、この辺の事情は色々な冒険を通じて勉強してきましたのでね。

　把握済みです。大丈夫。


　で？

　効果は微妙なものらしいですけど、ナクシオンの妙薬なるものを持ってきましたが。

　どうします？




　ん？

　トゥーロ族を洗脳・・・？

　セペルが？


　はあ。そんな事が行われているんですか？

　ああね、噂ね。


　そりゃ、何かしらの考えがあるセペル派は、トゥーロ族長を上手いこと丸め込んで自分たちに都合の良くことを運んでいると想像してますが・・・

　洗脳までしてると？




　その証拠に、仲間のトゥーロ族が日々消えている・・・


　でも、それだけじゃ洗脳とは言い切れませんよね？

　邪魔者を誘拐したり、暗殺してる可能性だってありますよ？


　で。

　そんな状況に置かれ、なんだか元気ないですね・・・ノタンタさん。




　が。

　完全に心が折れてしまった訳ではなさそうです。


　こんな現状だからこそ、一刻も早く状況を打開しなくてはならない！


　そうそう！

　そのとーり！

　いいぞ！ノタンタ！


　てか、すぐ傍にいらっしゃる副族長様は、この話に一切入って来てませんが？

　大丈夫？




　副とは言え族長様ですから、その辺は部下に任せ、どっしりと構えているのがそのお仕事ですか。

　ま、ノタンタさんがやる気を見せてくれているので問題ないですかね？


　で？

　抵抗の意思を示す必要がある！！って・・・戦うのはへっぽこさんなの？

　なんだそりゃ。


　ま・・・2人パーティー推奨とか書かれてますが、ツンクタでの戦いはある程度経験済みのへっぽこさんですのでね。

　一人でもなんとかなるでしょう・・・。


　それにしても、戦うのはへっぽこさん一人ってのがなんか変な話ですよねぇ？

　ノタンタさんも一緒に戦って下さればいいのに。


　苦しんでる最中だから戦えない？

　ああね。そうですね。