砂漠の国の王子様

それに気づいたバルハン王子が声をかけて下さいました。
まずは、(ドベンクルンに居ると思われていた)ランドさんとこんな場所で会うとは!という驚きが一つ。
そしてもう一つは、ランドさんが連れてきた傭兵が当家ドラカニアさんだった事に驚いたご様子でした。

そして、挨拶もそこそこに「望みはなんだ?」とおっしゃる王子。
望み・・・て。
今、王子様に何かお願いする事ってありましたっけ?
秘密守護団の計画とか、冬山を目指す事になった経緯をお話ししてもいいんですけど・・・
砂漠の王子様にはあまり関係ない話の様に思えるんですけども。

そんな事を考えていると・・・
ランドさんが「あれと知り合い?」なんて驚いているご様子。
ええ、まあ・・・
バレンシア王家の方々とは、結構昔からの付き合いというか・・・
てか貴方。
よりにもよってバレンシアの次期王様になられる予定の方に向かって「あれ」は無いんじゃないですか?

と、良くわからない話の流れになってきましたが、結局バルハン王子に当家の事情を話してみることにしたみたいです。
すると、意外な事に王子も六魔女の存在をご存じだとか。
マルミン王妃伝いにこの地の話を聞いていらっしゃったんですね。

これについては、従祖父から手紙を受け取った事もあるといいます。
ほう。
どんな内容の手紙なんでしょ?
てか・・・従祖父ていうのは・・・いとこのおじさんおばさん?
それとも、母方のお爺様のそのまたご兄弟?
どちらにせよその従祖父の方ってのは、今もこの冬山エリアで息災に暮らしている方なのかしら?

しかし、そんな話をしていたと思ったら、王子さまは急に黙り込んでしまいました。
・・・。
なんというか、次期王様になろうという方ですから、黙っていてもオーラが凄いんですが。
黙ってジッと見られていると何か見透かされているんじゃないかとそんな気すらしてきます。
ま、冬山探索に関して、特に王子に隠している事なんて無いんですけども。

しばらく黙った王子さまは、次に「望みはそれだけ?」なんて事をおっしゃいました。
えっと・・・王子様に何かをお願いする様な事は、やっぱり現時点では無いんですけどねぇ・・・
わたくし自身、六魔女とかその試練だとか良くわからない状態でここまで来てますので。
ま、それについて何かしら情報を頂けるのであれば、非常に助かるんですけども。

